「いえづくり教習所。今日は座学からスタートです!
いえづくり教習所11日目
安全かつ合法ないえづくりの為の知識を学ぶことができるのも、いえづくり教習所の特筆すべき点だろう。
今回は主に、室内環境の規定を教わった。シックハウス対策や換気の基準、そして後日試験の行われる「有効採光面積の算出」を学んだ。
有効採光面積とは、ザックリ言うと、部屋の必要最低限の窓サイズだ。その面積より大きな窓を設けなければならない。部屋の床面積や定められた係数を用いて計算する。
グループに分かれて練習問題に取り組む。
「これを掛ける訳だから、、、」
「でもここの面積が、、、」
窓のサイズを決めるだけでも一苦労だ。
話し合いの末、正解を導き出した。
喋りながら頭を整理すると、記憶にも残りやすい。試験までに何問か練習問題を解いておきたい。
午後。いよいよ建方(たてかた)が始まった。基礎の上に土台や柱を組んでいく。
まず、所長の説明を聞く。
指矩(さしがね)やコンベックス(メジャー)を駆使しながら、印を付ける。
直角が取れているかどうか、久しぶりに数学を思い出しながら、電卓をはじく。
「一夜一夜に人見頃、、、(1.41421356、、、)」
懐かしい。
休憩中はインタビュー。
今日、明日と再びNHK松山の取材が入っている。照れながら答えるメンバーたち。
休憩後は、先ほど付けた印と土台を合わせて置き、鉄筋の位置を確認する。
そこにドリルで穴を開ける。
基礎と土台の間には、基礎パッキンを数枚挟み込み、床下の通気性を確保する。
基礎が正確な正方形ではなかったのもあり、思いの外、時間を要した。
家を建てる時は、基礎をつくる左官、その上に建てていく大工など、色んな人が絡む。
関わる人それぞれが、自分の責任で寸法などを確認する。それを「現場合わせ」と呼ぶ。
「あの左官が、、、」
と人のせいにする事は無いという。
各々がベストを尽くして、良い家を建てるのだ。
いえづくりだけでなく、人生においても、人のせいにすることなく、ベストを尽くしたいものである。