こんにちは!
最近主夫になった ダイナミック忍者(@dynamic_ninjya)です。
諸事情により、奈良県生駒市にある断食療養所「静養院」へ行ってきました。
断食と言っても、今回は3日間だけの滞在だったので、何も食べない「本断食」ではなく、おかゆと少量のおかずを食べる「予備断食」を体験してきました。
「本断食」への導入でもある「予備断食」での実感と共に、断食療養所「静養院」をレポートします。
ダイナミック忍者って何者?
と思われた方は、プロフィールページをご覧ください^^
目次
静養院紹介動画
静養院の雰囲気を2分ほどの動画にまとめました。
断食療養所「静養院」へ行った経緯
「諸事情で」と書きましたが、今回ぼくが断食療養所「静養院」へ行った理由はズバリ「子守り」です。
というのも、妻が仕事上のリサーチで「静養院」へ3日間行くことになり、生後3ヶ月の息子も連れて行くことになったので、子育て主夫である僕も、もれなく同行することになりました。
妻にこの仕事を命じた社長さんが初日の夕食時に来てくださったのですが、差し入れと称して、ジョークでドーナツやローストビーフ、そしてなんとビールまで!笑
なんともウィットに富んだ社長です。
もちろん、差し入れには手をつけませんでしたよ!
「予備断食」とは
先にも述べましたが、今回は3日間のみの滞在だったので、「予備断食」を体験してきました。
今回は特別対応として3日間のみでも滞在させて頂きましたが、通常は体験でも1週間となります。
断食療養所「静養院」では、身体への負担を最大限に考慮するために、段階的に何も食べない「本断食」へと入って行きます。
大まかな流れとしては、
「予備断食(おかゆ)」→「本断食(水のみ)」→「回復食(おかゆ)」
という感じで、滞在期間によってそれぞれの日数が変わります。
参考ページ:「断食療法の流れ」(公式ページ)
例えば、2週間(14日間)滞在の場合、
「予備断食・3日間」→「本断食・5日間」→「回復食・6日間」
という具合です。
詳しくは、断食療養所「静養院」ホームページの「日程と料金について」をご覧ください。
「予備断食」の食事
「本断食」の間は、水のみで食事は一切提供されませんが、「予備断食」と「回復食」の期間はおかゆ+少量のおかず(1日3食)があります。
予備断食の食事時間
予備断食の食事の時間は、8時、12時、16時です。
夕食の名の通り、夕方4時にその日最後の食事があります。
そうです!朝食までの時間がなんと、16時間もあるんです!
この時間がとてつもなく長く、「本断食」への導入としてふさわしい空腹感を味わうことができます。
最終日のぼくのツイートをご覧ください。
肉じゃが、だし巻き、アジフライ、、、
タコス、ナチョスにタコライス、、、#忍者の断食— ダイナミック忍者 (@dynamic_ninjya) 2018年6月3日
空腹で狂い始めそうな思考回路が垣間見えますよね?笑
予備断食の食事内容
今回、「予備断食」として食べたおかゆとおかずを紹介しましょう。
<初日夕食>
<2日目朝食>
<2日目昼食>
<2日目夕食>
<最終日朝食>
予備断食で感じたこと
ぼくは普段から食事をよく噛んで食べる方ですが、今回の予備断食では更にゆっくりとよく噛んで食べました。
空腹を紛らわす為の苦肉の策でしたが、結果的にしっかりと食材を味わいながら食べることができました。
社長からの差し入れローストビーフを横目に見ながらも、かぼちゃを育てた農家さん、そしてそのかぼちゃを炊いてくれた人へ感謝しながら食しました。
断食療養所「静養院」の箸袋には「腹八分目 医者無用」と書いてあります。
食事は自分の身体、健康をつくる大事な要素です。
これからは腹八分目を心がけながらも、ストイックになりすぎることなく、出来る限り身体が欲するものをよく噛んで食べたいと思いました。
ちなみに箸袋の裏面には、食前食後の感謝の辞が書いてありました。
一度だけ音読してみましたが、うまく読めず。。。
なんでもそうやけど、難しい言葉よりも、その核となる心や想い、食事の場合は「作ってくれた人や他の生き物への感謝」が大事なんやと思います。
毎回毎回、いちいち感謝はできなくても、ふと思いついた時に「ゆっくりと味わいながら丁寧に食べる」ということも必要なのかも知れません。
体重の変化
3日間だけの滞在やし、1日3食は食べていましたが、一応体重の変化も載せておきます。
まず、初日から2日目の朝。
約1kg減。
そして、最終日。帰る前の体重が69kgで、合計2.5kg減りました。
食べる量が圧倒的に減ったことと、摂取する水分の不足が原因として考えられます。
帰宅後1日で、あっさり元の体重に戻りましたので。。。
断食療養所「静養院」3つの魅力
奈良県生駒市にある断食療養所「静養院」の魅力を大きく3つ紹介します。
魅力その1「自然の癒し」
断食療養所「静養院」の魅力は何と言っても「自然」です。
小高い山の上に、静養院の院長である「寺井さん」の表札を掲げた入り口があります。
右脇にある「石窯ピザ」の看板が気になりつつ、足を進めます。
かなり急な上り坂です。
途中からは階段のみになりますので、持って行く荷物はキャリーケースよりもリュックサックの方が良さそうです。
2分ほど坂を登ると、木々に囲まれた「静養院」が姿を現しました。
ここが運命の別れ道です。
左へ進めば断食。右へ進めば石窯ピザ。。。
最近オープンしたらしいピザ屋に断腸の思いで別れを告げ、階段を少し登ると、素晴らしい見晴らしが待っていました!
下の動画をご覧ください。
夜は夜景、昼は絶景。
静養院からの見晴らしは最高です。
この景色を見ながらの「おかゆピクニック」とか気持ちええやろうな。#忍者の断食 pic.twitter.com/RKNDyniFzo— ダイナミック忍者 (@dynamic_ninjya) 2018年6月3日
夜は奈良の夜景が一望できます。
2日目の朝は、鳥のさえずりで目覚めました。
竹林の揺れる音とあいまって、なんとも心地よい朝。
鳥のさえずりで目覚めた断食道場2日目の朝。
小鳥やウグイスとともに、ぼくのお腹もさえずっています。 #忍者の断食 pic.twitter.com/idNRTIaLSE— ダイナミック忍者 (@dynamic_ninjya) 2018年6月2日
日光浴をしながら鳥の声を聞き、揺れる木々をただただ見つめる。
そんな贅沢がここにはあります。
ちなみに、鳥だけじゃなく、無料のWi-fiも飛んでいます。
部屋によっては電波の弱いところもあるみたいですが、インターネットも使えます。
自然と親しむもよし、好きなYoutubeをひたすらみるもよし。
「ストレスなく過ごす」というのが、静養院で一番大事なことです。
魅力その2「歴史の癒し」
断食療養所「静養院」は日本最古の断食療養所です。
大正7年に創業され、2018年の今年、ちょうど100周年を迎える由緒ある療養所です。
静養院のホームページにはこう書いてあります。
静養院は断食道場ではなく断食療法を指導する療養所であり、精神修行や断食修行などと言ったストイックな精神的、肉体的な負荷、ストレスなどは必要としません、逆に何もしなくてもいい環境を作る事で、日常的に受けているストレスの解放や、本来備わっている自然治癒力によるデトックスや体質改善などを最大限に発揮する為の自然との調和を効果的に取り入れることにあります。
公式ページ「静養院について」より引用
「断食」と聞くと、苦行や修行といったイメージを持ちがちですが、静養院では食事以外に過ごし方のルールは特にありません。
朝と夕方の2回、般若心経を唱える時間がありますが、これも強制ではなく任意参加です。
ぼくも一度だけ参加し、一番右後方にひっそりと座ってみましたが、途中全員が右側を向く行(ぎょう)があり、一番先頭になる羽目に!笑
初めてお経に参加する方は、左後方への着座をオススメします。
この般若心経を唱える部屋は娯楽室も兼ねていて、漫画や書籍が置いてあります。
後方の壁に貼られた過去の参加者たちの写真が、100年の歴史を物語っています。
手洗い場にも風情があります。
下足箱や廊下にも、おもむきがあります。
廊下にはいくつも体重計があり、
所々にこんな貼り紙も。
健康を目指すための断食。無理は禁物です。
自由に飲めるウォータークーラーがありますので、水分はこまめに補給しましょう。
風呂とトイレは共同で、小便器は古い感じですが、洋式(ウォシュレット付き)もあるのは嬉しいところ。
屋外には洗濯機(有料)もあるので、長期滞在でも少ない荷物で大丈夫です。
出入り口の近くには、こんな鐘も。
優しい音色の鐘に、ほんの一瞬だけローストビーフが頭から離れました。
魅力その3「猫の癒し」
静養院には猫が4匹います。
「ネコ市ネコ座」というイベントにボランティアスタッフとして参加するほど、猫がめっちゃ好きなぼくにとって、こんなに嬉しいことはありません。
空腹を紛らわせるため、妻と息子は放ったらかしで、猫との日向ぼっこを楽しみました。
人懐っこい猫、やや警戒心の強い猫。彼らにも個性があります。
基本的には人に慣れた猫たちなので、引っ掻いたりしてくることはありません。
寄ってきたと思ったら、すぐに虫に反応して別の場所へ。
気ままな彼らが、ぼくはやっぱり好きです。
猫、ほんまに好きです。。
と、このままだと猫ブログになってしまいそうなので、今回はこの辺で。。
ちなみに、猫の来ない別棟もありますので、猫アレルギーの方でも一度問い合わせてみてくださいね。
「静養院」でちょっと困ったこと
自然が豊かという魅力がある反面、やっぱり虫もたくさんいます。
蚊はもちろん、カメムシやアブ、スズメバチもいました。
ハチはむやみに近づかない限り、めったに攻撃してくることはありませんが油断は禁物です。
寝ている間にムカデに刺された参加者もいるみたいです。
刺されてもすぐに院長の寺井さんが薬を塗ってくれますが、虫除け対策はしっかり準備しておいた方が良さそうです。
僕はと言うと、息子用に買ったリストバンド型のベープを装着しておりました。
「静養院」院長・寺井さんの安心感
断食療養所「静養院」の院長である寺井さんは、とても話しやすく物腰の柔らかい人でした。
100年も続く療養所を守り抜く院長は、身体や食事に関する知識が豊富にありながらも、難しい言葉は使わず、分かりやすく説明してくれるので、とても安心感があります。
静養院に入る時、こんな問診票を記入します。
この申告表に基づき、その人の現状や困っていることをカウンセリングしながら、断食をして行く中で出てきそうな症状をあらかじめ予測しておくそうです。
断食という未知の世界に踏み込む人にとって、こんなに心強い味方はいませんよね。
予備断食で感じたこと
今回、たった3日間ではありますが断食療養所「静養院」で予備断食を体験してみて、感じたことを書いておきます。
農業という職業柄(今は主夫なのでパート)、人よりも自然と向き合うことの多いぼくですが、空腹で五感が敏感になったのか、改めて自然の心地よさを体感しました。
人も自然の一部やし、人が作った街やビルもまた自然と呼ぶこともできるのですが、やはり太陽や森、動物と触れ合うと、忘れかけていた何かを思い出させてくれます。
「それが何か」なんて、明確に分からなくてもいいのだと思います。
ただ、五感で感じること。
そこに僕たちが今よりもほんの少し心地よく生きるヒントがある気がします。
英語力や経済の知識が必要とされるグローバル社会の「国境」という枠組みを超え、もっと広くダイナミックな「地球」という枠組みで五感をフル活用して生きる「超グローバル社会」は、すぐそこまで来ている。
揺れる竹林からの木漏れ日と、ローストビーフに揺れるぼくの食欲とのはざまで、そんなことを妄想しました。
ぜひ一度、2週間ほど滞在して「本断食」を経験し、空腹による妄想の先にあるものを見てみたい。
そして何よりも、猫とたわむれる至福の2週間を過ごしたい。
妻の会社の社長に頂いたドーナツを頬張りながら、そんなことを思う昼下がりです。
断食療養所「静養院」の詳細
静養院へのアクセスと関連ページを紹介します。
「静養院」へのアクセス
断食療養所「静養院」は奈良県生駒市にあり、最寄駅は近鉄奈良線「生駒駅」です。
生駒市は奈良県の中でも大阪に近く、JR新大阪駅からは電車で約40分とアクセスも良く、近鉄奈良線「生駒駅」から静養院まではタクシーで5分ほどです。
関西空港からも「生駒駅」まで特急で1時間ほどなので、関西以外からでも訪れやすい立地です。
実際、東京からの参加者も多く、今月は海外からも来るみたいです。
「静養院」のホームページ
公式ホームページの他、フェイスブックページもありますので、気になる方は下のリンクよりチェックしてみてくださいね。
・静養院の歴史や考え方についてはこちら
・静養院の施設、部屋のタイプや備品についてはこちら
ちなみに、ぼくは赤ちゃん連れという特例だった為、一番グレードの高いSAランクの部屋を使わせていただきました。
部屋にはベッドとテレビがあり、
ユニットバス付きです。
・静養院での断食の流れはこちら
・日程や料金についてはこちら
・静養院のフェイスブックページはこちら